鍵屋ならでは

鍵屋ならではの業界あるあるな話をしたいと思います。
・・・と言ってもそんなに楽しい話ではありません。
鍵屋ならではの仕事、それは安否確認です。
安否確認とは、家族や知り合いと連絡が取れなくなったために家を開けて安否を確認したいという依頼です。
依頼主は家族であったり、会社の人や、友達、近所の人、管理会社の人など様々です。
時には警察から依頼が来ることもあります。

何事もなく、家の中に人がいればほっとします。
夜逃げをしていて部屋の中がもぬけの殻になっていることもあります。拍子抜けしますが、お仕事なのでお金をもらって帰るだけです。
しかし、とてもやりきれない気持ちになってしまうこともあります。
そう、家の中で住人がおなくなりになっている時です。
遺族の方と一緒だと特に間に合わなかったという無念が伝わってきてとてもつらくなります。
さらに、死後数日たっていると遺体の腐乱もすすんでいます。部屋を開ける前からニオイがしてくることもあります。特に夏場はひどいです。

それに、死因が老衰や病気でないこともあるのです。その時には本当にやりきれない気持ちになって辛いです。

日本は先進国の中では自殺件数がトップクラスです。年々その数は増加していきます。若い人だけではなく、お年寄りや働き盛りの人など、年齢もあまり関係なく件数が増えているそうです。
鍵屋がどうこうできることではありませんが、この国の問題をひしひしと感じてしまう瞬間です。